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バケモノの領域に両足突っ込んでる絶対女王の本気~水樹奈々「NEVER SURRENDER」(2018)

はじめに

 超ハイペースで記事を書いてます。いや、いざブログを始めると書きたいことが多くて…。

 坂本真綾を書きました、BUCK-TICKも書きました、JUDY AND MARYも書きました…。水樹奈々を書くべきでは?

 そんな馬鹿なことを唐突に思いついて、本日3本目の記事になります。

 実際水樹奈々さんが大好きなんですよ。

 高2くらいにNHKのアニソンスペシャルを見てドハマリして本格的にアニメにもハマり、そこからはもう沼ですよ…。

 書籍買ったり、都内だったら聖地巡礼したりしてますね、いまだに。

 僕みたいな人間は水樹奈々のファン層的には異物なんですけどだからこそ面白い物が書けるかもしれない!という熱意でひたすら突っ走りたいと思います。

 

水樹奈々「NEVER SURRENDER」(2018)

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水樹奈々『NEVER SURRENDER』全曲試聴動画

  1. NEVER SURRENDER
  2. GET BACK
  3. サーチライト
  4. 嘆きの華

 

1.NEVER SURRENDER 作詞:水樹奈々 作曲、編曲:加藤裕介

 こちらの曲は劇場版アニメ「魔法少女リリカルなのは Detonation」 の主題歌。

 なのは曲はいつも素晴らしいものを持ってくる印象が強い水樹奈々だが、これも例に漏れない。というか年々パワーアップしている。ヤバイ。

 加藤裕介藍井エイル麻生夏子大橋彩香、さらにはジャニーズ事務所関連に数多くの楽曲提供をしている作編曲家であるが、

 今回は水樹奈々の持つ色やその勢いに完全に寄せてきた楽曲を仕上げてきた。

 イントロからガツンと入るストリングスといい、印象的なキーボードのフレーズからガチガチに歌謡曲とアニソンの基本スタイルを踏襲する曲展開…。

 

 ヘヴィメタル的な様式美を感じる。というか水樹奈々はメタルなのでは…?水樹奈々の様式美はメタルと同じだった…?つまりヘヴィメタルウォーリアー?(錯乱)

 

 まあ、実際ジャンルとしてはシンフォニック・メタルとかメロスピみたいな要素あるし。

同世代の声優アーティストと比較すると

坂本真綾が「アニソンに聞こえない声優ソングの先駆け」なら、

水樹奈々は「林原めぐみ的な近代のアニソン様式の継承者でありスタジアム・ロック声優の先駆け」とも言えるだろう。

 僕はどちらも大好きなのだが、同年齢でここまで立ち位置の違う2人も珍しいなと思う。

 どっちもOasis(イギリスが産んだ国民的ロックバンド)好きって聞いてるし、ある程度共通点はあるはずなんだが…(おそらく2人が好きなOasisの時期は違う。そんな気がする)。

 話を本題に戻すと、そのいい意味でアニメソング感を感じさせるド級のポップさと力強さに負けないくらいに強烈な存在感のある水樹奈々のボーカルに驚かされる。

 もともと演歌歌手を目指していただけあり、その発声は完璧に尽きるし、声の伸びも素晴らしい。年齢とともに年々深みを帯びるその感情表現も含め、凄まじい領域に達しようとしてる。

特にラスサビの

”願うは

数多の夜抱き締め 生まれ来る陽のように

君の側に寄り添い 全て照らしたい

嘆く激しい雨打たれても 枯れることのない愛が

僕らを導くから あの日の約束だけは忘れないでいて 必ず君を迎えに行くよ”

の「願うは」の声の伸びが凄まじい、何回聴いてもこの部分鳥肌が立つ。

女性ソロアーティストとして浜田麻里路線目指せるぞコレ…。てか本当に身体に気をつけて目指してほしい…。

 この曲があることでとりあえずこのシングルは超絶な名作なんですよ。

とりあえず聴いてみような!


水樹奈々『NEVER SURRENDER』MUSIC CLIP(Short Ver.)

 

2.GET BACK 作詞:矢吹俊郎 作曲:HAMA-kgn 編曲:EFFY

GET BACK

GET BACK

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  こちらは劇場版アニメ「魔法少女リリカルなのは Detonation」挿入歌

 

 矢吹俊郎と言えば水樹奈々奥井雅美に縁深いアーティストであるが今作では作曲ではなく作詞で参加している。もともと「POWER GATE」からしばらくプロデュースしてたし、still in the grooveまでのシングルは作詞も作曲もしていた。

 その後も縁が切れることはなく、MASSIVE WONDERSや折に触れてガッツリ関わっているわけなのだが、やっぱり矢吹俊郎が関わるとなにか特別な気持ちになるのだ。坂本真綾菅野よう子の関係に少し似ている。

 作曲はFelion Soundsという音楽グループ、クリエイトチームに所属しているHAMA-kgn。この作品で初めて名前を知ったのだが、調べたらSHOW BY ROCK!!にも様々な形で関わっているようだ。まだまだ若手な感じがするので将来が楽しみである。

 そして編曲は水瀬いのりアイマスラブライブ!など様々な今をときめくアニメソングコンテンツに作曲や編曲で関わっているEFFY。他にもオーケストラとの共演とかもしてるっぽい。凄い活動的。

 水樹奈々の作品は他にもAngel Blossom」「NECESSARY」「GLORIA」で編曲としてガッツリ関わっている。

 そんな人達が関わって出来た曲は…

 

 意外と普通の水樹奈々印という感じになった。1曲目と雰囲気が似ているのは恐らく映画に合わせて来たっていうのもあるのだろうが、水樹奈々の持ち味を活かすような楽曲提供をするとこのような物になるんだろうなと思う。編曲の方がキーボーディストなだけあり、各種パートのアレンジはかなりよく出来ている。

 ストリングスにキーボードが大胆に施されたビートロック的な雰囲気も漂う縦ノリのヘヴィメタル的歌謡曲。これこそが彼女の持ち味だ。

 まあ一本調子という意見もわからないではないのだが、逆にここまではっきりと方向性を定めてると潔いし、恐らくこのような真っ直ぐな方向性のアニメソング的ロック曲で水樹奈々を超えるのは至難の業だろう。そのような自信も伺えて、個人的には好みである。

 坂本真綾のように独特な譜割りではなくひたすらにストレート。彼女の声の伸びを最大限に活かせるアレンジ。やっぱり個性を持った人間にはソレに見合ったサポートが有るのだなあと改めて感じることが出来る楽曲である。

”月夜に願います 今度は僕の番

もう負けやしない 迎えに行く

何が起きても ブレたりはしない

魂を この腕に 込めたなら 振り上げよう ”

 ストレートなロックサウンドとストリングスにこの歌詞が水樹奈々の伸びやかな歌唱で乗り、キメが入ってギターソロ…

 厨二臭くてベタだけど、超かっこいいよな!!!

 

3.サーチライト 作詞:水樹奈々、藤森真一(藍坊主) 作曲:藤森真一(藍坊主) 編曲:藤間仁(Elements Garden)

サーチライト

サーチライト

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 エデンとかいう超絶に藍坊主…というか往年のLUNA SEA…に影響されたヴィジュアル系バンドみたいな楽曲をブチ上げて来た藍坊主のベース、藤森真一まあ藍坊主はドラムの渡辺拓郎がガチガチのSLAVEだしな。

 まあとりあえず藍坊主と水樹奈々のエデンとLUNA SEAの影響下にある往年のヴィジュアル系バンドの例になる動画を貼っておきますね。


藍坊主「生命のシンバル」MV


水樹奈々『エデン』MUSIC CLIP(Short Ver.)


the GazettE 『SHIVER』Music Video

 

改めて聞くとどれも超かっこいいな!!!

 

 じゃあ、そんなところのバンドマンが水樹奈々がまた手を組んで作った曲ってやっぱり、そういう感じに…ならなかった。

 これが思った以上に普通に水樹奈々してる…というか雰囲気的にはエデンじゃなく最新アルバム「NEOGENE CREATION」(2016)「君よ叫べ」に近い、水樹奈々が持ち味の一つとしてるどストレートなポップ・ロック路線

 サーチライト…

 エレガが作曲じゃないからストリングスがドバー!のハイテンポな脳筋ラーメン二郎曲になってない!アレはアレで大好きなのだが…。

 

 もともと映画「ふたつの昨日と僕の未来」のために制作された楽曲なのだが、調べてみると主演は仮面ライダー鎧武で主人公役を務めた「佐野岳だし、何やら新居浜市市制80周年」の一環で制作された映画らしい。なんか凄い。

 

というか水樹奈々もビッグになったなあ…。

 

そんな感慨に浸りつつも、楽曲は本当にストレートなポップ・ロック。応援歌的な意味合いもあるのか、サビの1番盛り上がるところで挟まれるクラップがとてもいい。

 素直に聴いていて元気をもらえる。やっぱり水樹奈々の曲は背中を押してくれたり、引っ張り上げてくれたりしてくれるのだ。坂本真綾のポジティブソングとはまた違う良さがある。

 サビとかメロディラインがどことなく懐かしさを感じるのは、全体的にメロディが歌謡曲っぽいからか。そう考えると9mm Parabellum Bulletっぽい感じの曲でも彼女と相性が良い気がしてきた。

 

”サーチライト サーチライト 弛まぬ道筋よ

不変の先の真実へ連れてっておくれよ

何もない 何もない 闇の中で知った

この痛みは絶対 無駄じゃないこと”

 

聴いてるとタイトル的に筋肉少女帯「サーチライト」も思い出すのだが…

 歌詞はまるで被らないけど。むしろ聴いてて苦しくなってくるけど…。 

  

4.嘆きの華 作詞:岩里祐穂 作編曲:吉木絵里子、華原大輔 弦編曲:前嶋康明

嘆きの華

嘆きの華

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 シングルのラストナンバーはTVアニメ「軒轅剣 蒼き曜(けんえんけん あおきかがやき)」のオープニング曲。

 このアニメのことを知らなかったのだが、調べてみると日本のテレビ東京と台湾の企業の共同制作らしい。アニメにも国際化の波が押し寄せていることを改めてここで実感するとは…。

 今作で作詞を担当している岩里祐穂だが、坂本真綾を聴いてる自分としては菅野よう子とのタッグで幾度となく見ている名前である。他には中山美穂今井美樹、近年ではももクロへの作詞提供など数々のビッグアーティストと仕事をしている。

 ちなみに、水樹奈々に対して初めて歌詞を提供したのは「NEOGENE CREATION」の「はつ恋」なのでまだまだ付き合いは3年にも満たない。

 しかし、そこはやはり歴戦のプロ。

 

”陰(かげ)と陽(ひ)が交わる夕暮れ遥か

燃えるように西空が血潮に染まる

惑える紅の泪でしょうか

すれ違う想いが哭(な)いているのですか”

 

 ガッチリ水樹奈々の色が出る歌詞、世界観に合わせてくるのは流石というほかない。個人的には森雪之丞水樹奈々さんが仕事をしてくれたりしてくれると更に面白いなと思います。歌わせても凄いカッコいいしな…。

 作曲に関しては吉木絵里子が安定でPHANTOM MINDS」(2010)で関わって以降、純潔パラドックス」(2011)BRIGHT STREAM」(2012)など、様々な水樹奈々の楽曲に彩りと新たな風を吹き込んだ立役者、という認識をしている。そして「はつ恋」の作曲も担当している。

 そしてもうひとりの作曲者が華原大輔だが水樹奈々では「はつ恋」の作編曲で知られる他、EXILE乃木坂46への楽曲提供でも知られている。

 こういうJPOPに強い方がいると楽曲が一気にポピュラリティを帯びるので強い…。

 編曲では吉木絵里子や華原大輔と共に弦編曲として前嶋康明がいるのだが、キーボード奏者でもあり森高千里柴咲コウのツアーサポートやバンマス、劇団四季の楽曲のピアノコンダクターをやってたり…簡単に言えば超すごい人である。

 

 まあ、実は作詞作曲編曲が全部「はつ恋」と全く同じ布陣なんだけどね。

 

 そんな彼女ら彼らが作った曲どこか「はつ恋」にも通じる和の香りもするし、少しアルビレオのようなエスニック、オリエンタル風味もする。恐らくアニメの世界観にも悉皆合わせてきているのだろう。

 やはり水樹奈々の声質や歌い方を熟知してる作曲陣が集まっているのか、歌謡曲調のメロディに伸びやかな声が通るように、言葉を詰めすぎない歌詞が非常に心地よい。

 シングルのシメとしてもふさわしいと思うし、何回聴いてもカッコいい。

 あんまり好き好き言ってる人見たこと無いけど…。

 

最後に

 めっちゃ書いてしまった…。

 今回のシングルは割とどれも似たような方向性の曲調を集めた印象だが、水樹奈々の声の力強さや説得力が退屈さを与えない。

 

 もちろん、作詞作曲も凄いのだがやはり素材なのでそれを使いこなせる水樹奈々の技量と歌唱力が素晴らしい。

 

 そういったことが確認できることもあり、やはりこのシングルを僕は推したいのだ。

 

 CDだけでも凄いのだがライブだとCD音源を超えてくるパフォーマンスをバンバンかましてくるあたりバケモノというほかないし、バックバンドやレコーディングメンバーがプロフェッショナルを集めてきてるあたり本気度が違う。

コレいつ見てもほんと凄い。


水樹奈々『ETERNAL BLAZE』(NANA MIZUKI LIVE CIRCUS 2013 in 西武ドーム)

 

 あとこれは個人的な感想なのだが…

 

 気合とか根性とかそういう感じの水樹奈々のライブや普段の感じを見てると、X JAPANと重なる。

エクスタシーレコードにこういうタイプの人いそうだもん。X一緒に歌ってそう。

 

 坂本真綾BUCK-TICKみたいに飄々としてるのとは対照的だ。

 ちなみに、水樹奈々のブログで坂本真綾に関する書き込みがたま~にある。

Oasisオタクの2人としてなんかプライベートで関わりとかないかなって密かに期待してるぞ…。好きな時期違いすぎて喧嘩になりそうな気もするけど…(ただの偏見です)。

 

 ここまで読んでくれた方は本当にありがたいです!他のも読んでくれたらもっと嬉しいです。じゃあね!